今回は、ミラーレスカメラの記録メディアとして必要なSDカードについてご紹介します。容量や速度、規格など、SDカード選びには慣れないと少しわかりにくい部分が多いものです。
この記事では、はじめてでも失敗しないSDカードの選び方とおすすめモデルをご紹介していきます。SDカード選びでお悩みの方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
SDカードの種類
ミラーレスカメラで使用されるSDカードには、大きく分けて2つのタイプが存在します。1つは一般的な「SDカード」で、もう1つはより小型の「microSDカード」です。

SDカードは、主にミラーレスカメラやビデオカメラなどの比較的大きな機器で使用されるごく一般的なサイズです。もう一方のmicroSDカードは、主にスマートフォンやタブレットなど、より小型の機器に使用されています。
この2つのタイプは、サイズこそ異なりますが、基本的な機能や規格、使用方法はほぼ同じです。
また、アダプターを使用することで、microSDカードを通常のSDカードとして使用することも可能です。今回は主にSDカードについて説明していきますが、ここで説明する内容の多くはmicroSDカードにも当てはまります。
SDカードの規格
現在は、SDカードには4つの規格が存在し、それぞれデータの読み書き速度と最大容量が異なります。規格は製品本体に記載されているロゴマークで見分けることができます。
主な規格の変遷
- SD:初期の規格で現在はほとんど使用されていません
- SDHC:SDの後継規格で、2010年以前に策定されました
- SDXC:現在の主流規格となっています
- SDUC:次世代規格として登場したばかりで、対応機種はまだ限られています

現状ではSDXCが事実上の標準であり、プロ向けカメラや一般的な機器でも主流です。SDやSDHCは古い機器で使われる程度になり、SDUCは将来性は高いものの普及にはもう少し時間がかかると見られています。
SDカード選びのポイント
SDカードの主な性能指標は「容量」と「速度」の2つで、これらの情報はSDカード本体に記載されています。

選びのポイント1:容量について
容量とは保存できるデータ量のことで、通常〇〇GBという形で一番大きく表示されています。
SDカードの規格別の上限容量は以下の通りです。
- SD:2GBまで
- SDHC:2GB~32GB
- SDXC:64GB~2TB
- SDUC:2TB~128TB
実際の使用例として、2400万画素クラスのカメラで写真(JPG形式)を撮影する場合を考えてみましょう。1枚あたりのデータサイズが約8MB程度なので、64GBのSDカードには約8000枚の写真を保存できます。
8000枚と聞くと一見、多すぎるように思えるかもしれませんが、RAW形式で撮影する場合や4K動画を記録する場合には話が変わります。
RAWファイルは1枚で数十MBになることがあり、4K動画では1分間に数百MBから1GB以上の容量を使うことも珍しくありません。
このため、写真や動画の用途によっては、64GBでも決して「多すぎる」容量ではなく、むしろ不足する可能性もあります。
写真だけで使った場合の上限目安
・JPEGだけ(8MB/枚想定)→ 約81,750枚
・RAWだけ(30MB/枚想定)→ 約21,800枚
混在+ちょい動画の現実的なパターン(例)
パターンA:JPEG多め+RAW少なめ+動画10分(4K 100Mbps)
・動画の使用量:約7.5GB(=7,500MB)
・静止画に使える残り:約646,500MB
・配分と平均サイズ:JPEG 70%(8MB)、RAW 30%(30MB)
・撮れる目安:合計約46,000枚(JPEG約32,000枚+RAW約13,800枚)+動画10分
パターンB:RAW多め+動画20分(4K 200Mbps)
・動画の使用量:約30GB
・静止画の残り:約624,000MB
・配分:JPEG 20%(12MB/枚に上振れ想定)、RAW 80%(30MB)
・撮れる目安:合計約23,600枚(JPEG約4,700枚+RAW約18,900枚)+動画20分
パターンC:動画をしっかり撮る(4K 100Mbpsを1時間)+静止画ハーフ&ハーフ
・動画の使用量:約45GB
・静止画の残り:約609,000MB
・配分:JPEG 50%(8MB)、RAW 50%(30MB)
・撮れる目安:合計約32,000枚(JPEG約16,000枚+RAW約16,000枚)+動画1時間
動画の容量感(1分あたりの目安)
・4K 30p 100Mbps → 約0.75GB/分
・4K 60p 200Mbps → 約1.5GB/分
・4K All-I 400Mbps → 約3.0GB/分
・FHD 50Mbps → 約0.375GB/分
ざっくり上記のような使用量と想定容量です。カメラや被写体によってかなり変動するとおもいますので、参考程度に見てもらえたらと思います。
選びのポイント2:速度について
速度とは、データの読み込み(リード)と書き込み(ライト)の処理をどれだけ高速に行えるかを示す指標です。特に高画質な動画を長時間撮りたいという場合に、記録できる速度は十分にチェックしたいところです。
SDカードには複数の速度規格が存在し、用途に応じて適切な速度クラスを選択することが重要です。
主な速度規格は以下の4種類があります。
スピードクラス(Class 2, 4, 6, 10)
基本的な転送速度を示す最も一般的な規格です。数字が大きいほど高速で、Class 10は10MB/秒以上の転送速度を保証します。
UHSスピードクラス(U1, U3)
Ultra High Speed の略で、より高速なデータ転送に対応します。U1は10MB/秒以上、U3は30MB/秒以上の速度を実現します。
ビデオスピードクラス(V6, V10, V30, V60, V90)
4K/8K動画の撮影など、大容量データの連続記録に特化した規格です。数字は最低保証速度(MB/秒)を示します。
SD Expressスピードクラス
最新の高速転送規格で、PCIe/NVMeインターフェイスを採用し、従来の規格を大きく上回る転送速度を実現します。
バスインターフェースについて
バスインターフェイスは、SDカードの裏面にある端子の形状のことで、データ転送の「道幅」として考えるとイメージしやすいでしょう。端子が多いほど広い「道幅」となり、より多くのデータを一度に転送できます。
端子の列数によって以下のように分類されています。
- UHS-I:端子が1列
- UHS-II:端子が2列
- SD Express:端子が2列または3列

これは自動車の道路に例えると、1車線、2車線、3車線の違いのようなものです。車線(端子の列)が多いほど、同時により多くの車(データ)を通すことができます。
重要なポイントとして、バスインターフェイスはデータ転送の速度そのものを表すわけではありません。あくまでも、どれだけの「道幅」でデータをやり取りできるかを示す規格なのです。
おすすめのSDカード
これまで数々のSDカードを使ってきた経験を踏まえ、2024年現在もっともおすすめなSDカードをいくつかピックアップしました。
SanDisk Ultra SDXC UHS-I 64GB
長年の実績を持つSanDisk(公式サイト)の定番モデル。V30規格で日常的な写真撮影やビデオ録画に十分な性能です。特に信頼性の高さが魅力で、データの保存に安心感があります。
僕自身何年も使っていて、これまで不具合は起きたことがありません。容量64GBのモデルはそこまで高価にならないので、価格より信頼性に重きを置くのも良いですね。
価格と性能のバランスが良く、初めてSDカードを購入する方にも安心してお勧めできる製品です。
ProGrade Digital SDXC UHS-II V60 GOLD 128GB
プロフェッショナル向けブランドProGrade(公式amazonページ)による高性能カード。UHS-IIに対応し、V60規格で高速な読み書きが可能です。128GBの大容量で、4K動画の撮影にも対応。
プロカメラマンからの信頼も厚く、高画質写真や動画撮影を行う方に特におすすめです。価格帯以上の性能を提供する高いコストパフォーマンスが特徴です。
Nextorage UHS-II V90 256GB
元ソニーの技術者たちが立ち上げたNextorage(公式サイト)による最新モデル。V90規格対応で圧倒的な読み書き速度を実現。256GBの大容量と相まって、8K動画撮影にも対応できる高スペック製品です。
比較的新しいブランドながら、ソニーで培った技術力を活かした信頼性の高い製品です。高性能カメラでの撮影や、プロフェッショナルな映像制作に最適です。価格以上の性能を提供する高いコストパフォーマンスが特徴です。
用途に応じて以下のように選択することをお勧めします
- 普段使いの写真撮影:SanDisk Ultra
- 4K動画撮影/プロ写真:ProGrade Digital
- 8K動画/プロ映像制作:Nextorage
製品とも、それぞれの用途において十分な性能と信頼性を提供します。予算と必要な性能を考慮して、最適な1枚を選んでください。
まとめ
SDカードは、ミラーレスカメラの撮影において欠かせないアイテムです。とはいえ、「高ければ良い」「容量が大きければ良い」というわけではありません。
大切なのは、自分の撮影スタイルに合ったSDカードを選ぶこと。4K動画をメインに撮る方なら高速な書き込み速度が必要ですし、旅行写真がメインの方なら適度な容量と価格のもの選びましょう。
また、ご自身のカメラの対応規格もしっかり確認しましょう。いくら高性能なSDカードでも、カメラが対応していなければその性能を活かすことはできません。
本記事で紹介したポイントを参考に、ぜひあなたに最適なSDカードを見つけてください。快適な撮影ライフのために、賢い選択をしていただければと思います。

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