今回は、波の音を3種類のレコーダーで録音し、その違いを比較してみました。
使用したのは「ZOOM H5 studio」「ZOOM H1essential」「Shure MV88」です。
いずれも人気のあるモデルですが、実際にフィールドで聴き比べてみると、その差は想像以上に明確でした。
この記事では、同じ条件で収録した波音をもとに、それぞれのレコーダーの特徴とリアルな印象を紹介します。

テスト条件
すべてのレコーダーを同じ位置に設置してほぼ同時に録音を行いました。
設定は以下の通りです。
- ZOOM H5 studio:96kHz / 32bit float
- ZOOM H1e:96kHz / 32bit float
- Shure MV88:48kHz / 24bit
H5とH1eはスペック上は同等の解像度ですが、実際に波音を録ると違いがありました。
ZOOM H5 studio:録れる“音の厚み”が違う
大口径(19.4mm)のXYマイクを積んでいるだけあって、3機種の中でも一番“その場の空気”を録れていると感じました。
低い波のうねりから細かい水のはじけまで、どの帯域もバランスよく拾えていて、現場で聞いた感覚にかなり近いです。
自己ノイズが少なく、録音中も余計な“サー”という音がほとんど入りません。
静かな場所で聴くと、他の2台との差がすぐわかると思います。
音の厚みと奥行きがしっかりあって、「これが本来の波の音か」と思える仕上がりでした。
ZOOM H1e:お手頃価格と手軽さ
H1eは軽く、持ち運びやすく、価格面でもとても導入しやすいレコーダーです。撮れる音も96kHz,32bit flortに対応しているので、スペック上は十分です。
H5と比べるとやや自己ノイズが高く、ホワイトノイズが乗りやすいという部分がありますが、この手軽さでここまでの音が撮れるのは驚きです。
カメラにマウントさせても重くなりすぎず使えるので、H5を導入するまでではなく手軽に始めたいという方にはぴったりな機材です。
Shure MV88:手軽さでは最強。でもその先に行きたくなる
スマホ直結で手軽に録音できるのがShure MV88(←Shure公式ページ)の魅力です。
2015年に発表されたモデルということだけあって、若干古くなっていますが、それでもSNS用のショート録音やASMRの入門にはまだまだ使えます。
ただ、こうして他2つと比較すると、波の音を録ると、音の広がりが狭く、空間の奥行きが感じにくく感じてしまうのは確かです。“録っている感”はあるけれど、“その場にいる感”までは届かない印象でした。
それでもスマホのイヤフォンで聴く分には思っていたより違いが少ないのが意外なところでした。専用アプリ側で音の収録範囲を変えることもできるので、雑音の少ない場所でピンポイント(モノラル的に)に録音する分には十分使えるのではないでしょうか。

MV88はスマホで完結する便利さが魅力なので、まずは手軽に導入して試してみて「もう少し良い音で録ってみたい」と思ったらH1eやH5を検討するというのが良いと思いました。
また、MV88の後継に、下の「MV88+」というマイクがあります。こちらは今回使用していませんがYoutube撮影に人気なので手軽に音質をアップさせたいという場合に導入を検討してみても良いかもしれません。
音質比較まとめ
| 機種 | サンプリング | 特徴 | 総評 |
|---|---|---|---|
| ZOOM H5 studio | 96kHz / 32bit float | 厚み・立体感・静けさすべてに優れる | ★★★★★ |
| ZOOM H1e | 96kHz / 32bit float | 軽量・手軽だがノイズ多め | ★★★☆☆ |
| Shure MV88 | 48kHz / 24bit | スマホ用としては十分だが音場が狭い | ★★☆☆☆ |
どれを選ぶべきか
結論として、
作品として残せる音を録りたいなら、迷わずZOOM H5 studio。
静けさ、奥行き、波の粒立ちまで、すべてが一段上の世界です。
H1eやMV88は「手軽さ重視」や「入門用」という位置づけで考えると良いと思います。
でも、一度H5の音を体験すると、その違いはすぐにわかります。
まとめ
静かな波の音や静かな自然環境の録音ほど機材の性能差がはっきりと現れるのがよくわかります。
H5 studioは、価格差以上の“静けさと厚み”が録れるハンディレコーダーです。
これからフィールドレコーディングを始めたい人や、自然音を作品として残したい人には、確実におすすめできる1台です。
